105.23

エモいビットコイン、その革命とは

ビットコインの価格上昇が話題になっている。

節目の70万円前半から90万円まで急回復するとNHKをはじめとした報道番組でもニュースとして取り上げた。相場はいよいよ反転か?と市場の期待を集めるなか上昇の勢いは衰えず、今月16日にはついに100万円を突破。さらに上値を追う展開となっている。
ビットコインが100万円台の値をつけるのは昨年5月以来、約1年ぶりだ。

ではこの間ビットコインや暗号通貨(=仮想通貨、暗号資産)がどういう扱いや評価を受けてきたのか。一言でいうと「国からは嫌われ、世間からは馬鹿にされてきた」。
強化されつづける規制などをみるに残念ながら現在進行形で嫌われている。

いまだに怪しい通貨と考える人が多く、詐欺だバブルだ投機だと批判されている。未来にどのような革新をもたらすかよりも過去にどうであったかばかりが論じられている。大手の取引所でハッキングが相次いだとしてもビットコイン自体には何の問題もないが、誤解されている。

暗号通貨を信奉する者にとって、このような扱いは怒りすらおぼえるほど悔しいものだが、止むを得ない面もたしかにある。なにしろこれまでの歴史上に存在しなかった全く新しい通貨で、その根幹となるブロックチェーン技術は技術的に複雑で難しく一般の人にはなかなか理解されづらい。人間は理解が形成される前の段階では感嘆よりも恐怖がまさるものだという。

この記事は、暗号通貨のなかでもとりわけ「ビットコインの基本概念」の部分について、これから参加しようと考える者や暗号通貨に入門したばかりの者に向けて、その魅力をできるだけわかりやすくなるべく簡単なことばで紹介するものである。

ビットコインが持たれているイメージ

バブルと言われる熱狂相場も遠い昔(とはいえたった2年ではあるが)今ではだいぶ参加者も減り、世間でのビットコインの認知度は5割程度。さしずめ「変動が激しい投機的な金融商品」といったところだろうか。ビットコインがこれだけ有名になっても、いまだに「怪しい」「胡散臭い」「損する」「盗まれる」「消えてなくなる」といった誤解やネガティブなイメージが残っている。その原因の大部分は過去の取引所のハッキング事件やそれを報じるリテラシーの低いメディアによるものと思われる。取引所がハッキングされたことはあってもビットコインのシステムそのものがハッキングされたことは一度もない。よってビットコインの信頼は何一つ揺らぐものではない。にもかかわらず人々の理解が半端であるがゆえに一度根強いてしまったマイナスイメージはなかなか払拭されない。

そういった雰囲気のなかで、これから新しく参加しようと考える人たちというのは、もしかしたらビットコインの「投機以外の魅力」に惹かれてやって来るのかもしれない。だとしたら、その人たちはビットコインが過去にどうであったかよりもこれからどんな発展をしていくのかに興味があり、その上で価格も上昇していくと考えている。それはまさにビットコインの成熟を示すものでもあり、素晴らしいことだ。

もちろん、投機目的が悪いと言いたいのではない。そもそも一般的に投機は悪で投資は善とされる傾向があるが、投資と投機を善悪で切り分けるのは偏見だと思う。投機はたしかに利他性に欠けてはいるが、市場には投資家も投機家も両方必要である。
認知が高まるプロセスにおいて、投機を歓迎しなければ参加者は増えない。そして参加者が増えることで市場には取引量という厚みがでる。それにより流動性が確保され価格をより適正なものに近づけるという役割がある。

ビットコインの誕生と背景

それは2008年10月。どこからともなく現れたサトシ・ナカモトと名乗る開発者は「ビットコイン:P2P電子現金システム」なる論文を公開する。奇しくもその前月にはリーマンブラザーズが経営破綻し深刻な世界規模の金融危機の引き金が引かれたまさにその直後であった。
2009年、人類史上初となるインターネット上に存在する国境のない電子貨幣で、画期的な仕組みの通貨システム「ビットコイン」が誕生する。その通貨は世界中の全ての人に公開されていて、インターネットさえつながる環境であれば、誰でもどこからでもその通貨を利用することができる。
ビットコインの大きな特徴として、インターネット同様に管理主体が存在しないという点がある。そのためこの通貨は銀行などの第三者を必要とせず、ネットワークに接続された世界中の人によって管理運営される。そこには無制限に新札を刷る政府も存在しない。
サトシはその通貨の性質を金(ゴールド)に似せて設計した。採掘量に上限を決め、常に希少性をもつよう供給量が減少していくようにしたのだ。まさに「デジタルゴールド=インターネット上の金」というわけである。画期的で、均整がとれた設計の素晴らしさと概念的な魅力が際立っていた。
ビットコインには金融格差の解消や戦争の根絶といった高次な理想が託されている。
そしてその源流には度々金融不安を引き起こしてきた現通貨システムへの批判や懸念、反権威といった反骨精神やアンチテーゼが渾々としていて、それこそがビットコインの開発者サトシ・ナカモトのビットコイン開発の動機と言われている。
まさに「現状に変革を挑むという目的のために創られたもの」なのだ。同時にその変革とは「国や金融機関といった最も強大な権力から力を奪い、個人の手に取り戻す」ことを意味する。
この果てしなく壮大な革命を目の当たりにした感慨を的確にあらわす言葉。
エモい ――この表現に代替する言葉を見つけられない。

ビットコインはエモい

ビットコイン最大の魅力とはじつにエモさにある(異論は認める)
何がどうエモいのか、ここからは「エモい」という視点でビットコインを語っていく。

①生態系がエモい

ビットコインの参加者は世界中からそれぞれさまざまな動機を持って、ビットコインというひとつの生態系に集まっている。ある人は儲けたい目的でやってきて、ある人はビジネスで成功して人生を変えようとしている、ある人は自分の利益よりもアイディアや革新性の部分に惹かれ、またある人は「おそらく人類史上最大の社会実験」に自らも参加したいと面白がっている。なかには自国の通貨が強くないためにビットコインを選択する人もいる。
地球上の異なる国や環境から異なる動機の参加者がつないだインターネットの中で、権力に管理されない集合的な電子空間を形成し、関わり合い、自分たちで仕組みを維持している。参加者はそれぞれ異なる動機を持ちながらも皆、「ビットコインはさらに有用なものになる」と信じている。これをエモいと言わずしてなにがエモいのか。

②ピア・トゥー・ピアがエモい

ビットコインには中央に発行主体や取り締まる団体が存在しない。
従来のクライアントサーバー方式による中央集権ではなく、分散した個々の端末がネットワークを構成し情報やデータを共有する。そのためどれか一つの端末が停止しても全体としてシステムが機能不全に陥るといったことがなく低コストで安定した運営が可能となる。
また、ある者から別の者へのオンライン上の送金を銀行などの第三者機関を経由せずに可能とする「人から人への直接的な移転」のことを<ピア・トゥ・ピア(P2P)>という。
これまで銀行経由で海外送金する場合には毎回安くはない手数料がかかり、手続きに数日かかり、その手続きも煩雑で、たまに着金しないなどのトラブルも珍しくなかった。それが、ビットコインの登場により「第三者を介さずに、世界中の誰にでも、ごく少額から、少ない手数料で、24時間送金すること・受け取ること」が可能となった。このことから寄付とも相性がいい。
ついに世界中の誰にでも「現金を手渡すような感覚で」金銭をやりとりできる夢のような未来の到来したのである。エモい、それ以外に言いようがない。

③ブロックチェーンという発明がエモい

分散されたネットワークにおいて課題となるのはデータの整合性の担保だが、ビットコインではこの問題を緻密に設計された<ブロックチェーン>という技術で解決する。
ブロックチェーンとはビットコインの基盤となる技術で、「誰でも追跡することができる透明性」と「改ざんが事実上不可能で高い保存性と永続性」を併せ持つ分散型の公開台帳を作る技術である。
その台帳(ブロック)の中身は主にトランザクションと呼ばれる時系列の取引データが入っており、そのブロックが鎖のように連結されて一続きに伸びていくことからブロックチェーンと名付けられた。
インターネット以来の歴史的な発明と言われるブロックチェーンだが、意外にも公開鍵暗号や電子署名、ハッシュ関数、P2P分散ネットワークといった、もともとあった技術を組み合わせた技術である。
「現金を手渡すような感覚で、第三者機関を経由せずにネットワーク上でお金を支払うことができる仕組み」という具体的な目的(ビットコイン)を設計する中で生まれたシステムだったが、これは様々な領域に応用できそうだと注目を集め、今ではブロックチェーン技術という一つの技術体系として世界中の有能な開発者や技術者の手によりさらに発展・拡張され続けている。
既存の技術であっても、画期的なアイディアと組み合わせ次第でこれほどまでのパラダイムシフトをもたらす発明になりうるというその点も、非常にエモい。

④ジェネシスブロックがエモい

ビットコインのブロックチェーンにはビットコイン誕生から今日までの全ての取引が記録されているが、先頭のブロック<ジェネシス(genesis)ブロック>に書かれている一文が実にエモい。

「The Times 03/Jan/2009 Chancellor on brink of second bailout for banks.」
(Times紙2009年1月3日 イギリスの財務大臣は二度目の銀行救済措置へ )

サトシ・ナカモトはTimes紙一面の見出しを最初のブロックに書き込んだ。この一文はビットコインが2009年1月3日以前に存在していないことを証明するものであることの他に、サトシなりのアンチテーゼの意味合いが含まれているのではないかと考えられている。
真意は不明であるが、自由経済に政府が度々介入することに対しての危惧や批判あるいは第三者が介入しないビットコインの非中央集権を強調するものと受け取ることが出来る。
ブロックチェーンは非常に永続性が高く、今後100年いやそれ以上にわたり永続していくだろう。なぜならインターネットそのものを停止しない限り、誰もこのシステムを止めることができないからだ。
その最初の1ページ、まさに革命のはじまりという部分にこの一文を持ってくる、そこにサトシのパンク精神を感じる。と同時にまるで自分の取引が革命軍の戦歴としてそこに刻まれているかのような気分になるのは筆者が重度の中二病を患っているせいだろうか。エモいにもほどがある。

⑤PoWがエモい

中央的な管理者が存在しないにもかかわらず、ビットコインのブロックチェーンは誕生から10年間一度も崩れることなく、2019年6月現在で60万を近いブロックが連結されている。
ビットコインにおいて取引の正しさはネットワークの参加者(ノード)がチェックする。
単純に言えば、これまでの鎖状に連結されたブロックの全履歴を参照し過去の取引データとの整合性をチェックし不正がないか確認作業を参加者みんなで行っている。そしてその鎖の最後尾に新たなブロックを連結させる。
この連結作業というのがとても独特なもので、このときコンピュータは難解な計算パズルのような問題を解かなければならず、延々と数字を当てはめていく作業を行っている。計算を解きブロックチェーンの最後尾にブロックを追加できるのは参加者のうちたった一人だ。作業に成功した者にはビットコインのシステムから作業報酬として一定のビットコイン(現在は12.5BTC)と送金リクエストに添えられた手数料の合計が支払われる。このプロセスを<プルーフ・オブ・ワーク(PoW)>という。よりコストをかけた骨の折れる仕事をした人に権利を与えるという仕組みである。
そしてこの作業報酬こそがビットコインが新規発行される唯一の契機だ。
この作業をゴールドになぞらえて、<マイニング(採掘)>、計算を行うコンピュータを<マイナー(採掘者)>という。つまりビットコインを手に入れる手段は①買う②もらう③マイニングするこの3つしかない。そのため新規発行されるコインを賭けた熾烈なマイニング競争が常時繰り広げられているというわけである。ブロックの生成には約10分。つまり約10分毎に勝者が生まれるようにマイニングの難易度が自動で調整されている。
ビットコインを維持しているものは紛れもなく人間の欲望である。
つまりビットコインは「富を手にしたいという人間の欲望」をも堅牢性を維持するシステムの一部に組み込んでいる。こんなシステムがかつてあっただろうか。
これぞビットコインの面白いところであり最高にエモいところと言っても過言ではない。

⑥トラストレスがエモい

ビットコイン論文の中では「Trust」という単語が多く登場する。
サトシはお金を電子的にやり取りする際に銀行などの「信頼できる第三者機関を介さなければならない」という部分にに疑問をおぼえ、そしてこの”信頼できる第三者機関”という部分を暗号技術に置き換えることで既存の電子取引の弱点を克服しコストや不確実性を取り除けると考えた。
ビットコインは「信頼できない者同士が集まり信頼できる中央的な機関なしに共同作業を行うとき、いかにして裏切り者に陥れられずに全体として正しい合意を形成できるか」という長らくコンピューターサイエンスで実用的な解がないとされてきた問題に解を与えたと言われている。この問題を<ビザンチン将軍問題>という。
P2Pは誰でも入れるネットワークであるから、不正をしようと侵入してくる悪人も勿論いるだろうと考える。性悪説に基づいているのだ。悪人は送金データを書き換えてビットコインを盗もうと考えるだろう。しかしハッシュ関数という暗号を用いた理由はここにあり、ブロックのデータがほんの1文字でも変わってしまうと計算パズルの問題が大幅に変わってしまう。問題が変わると答えも変わる。逆算も不可能、ややこしい計算のし直しが、不正に書き換えたブロックから最新のブロックまで膨大に発生してしまう。一言でいうと不正をはたらこうとすることはあまりにもメリットがなくコストの割りに合わないのだ。よっぽどマイニングに協力して正当な手段でビットコインを得る方が得である。また、ビットコインにおいてシステムの信頼が失われるということは保有するコインの価値が0になることを意味する。仮にビットコインを盗むことに成功しても、価値が0になってしまったら元も子もない。
サトシは「正しい行いをすることが経済的に一番特をするように」誠実な行動やシステムの正常な稼働を支える行為に対して強いインセンティブを設計した。制度が人間に「善良な参加者でありつづること」を奨励するのだ。それにより素性のしれない者同士でも相手を信頼する必要がない「トラストレスな」取引を実現している。
またビットコインのソフトは常にオープンで、ソースコードも一般公開されている。さらには発行量もその発行ルールも取引の元帳までもがオープンである。つまりユーザーは開発者のサトシ・ナカモトすらも信頼する必要がない。アップデートに関しても、1人の開発者に頼るのではなく世界中の有志で集まったユーザーが行っている。
ところで、私たちは大切なお金や資産を銀行や証券会社に預けている。それは銀行や証券会社を信頼しているということに他ならない。ではなぜ銀行や証券会社を信頼できると考えるのだろうか?ネームバリューがあるから?でもリーマンブラザーズのようにある日倒産することもあるのに?日本でもバブル崩壊時には大手の証券会社や銀行でさえ経営破綻や廃統合が起きたというのに?
おそらくそれについて深く考えたことがある人はほとんどいないだろう。これまでの経済活動において「信頼できる第三者機関」は不可欠で当たり前の存在であったからだ。
トラストレス、それはビットコインが世にもたらした新しい概念なのである。

⑦サトシ・ナカモトがエモい

サトシ・ナカモトはこのような仕組みを独力で発明したとされている。しかし2011年4月サトシはインターネットから姿を消し、現在まで一切、表舞台に顔を出さない。正体も消息もなにもかもが不明、彼が一体何者であるのか、個人なのかグループなのかはたまた人工知能なのかと好き勝手に憶測が飛び交うものの、結局のところ誰もその正体を知らないしサトシである証拠を示すことができていない。
全ては勝手な妄想だが、ビットコインという生態系におけるサトシ・ナカモトの役割を考えたときに、おそらくサトシが自ら名乗り出ることはないように思う。
サトシがビットコイン発明した根底には中央集権的な権威への強い反発心がうかがえることから、自らが権力を持つことも望まないのではないか。そして、ビットコインにおいてはそういった個人的な名声や成功を追い求めて創られたものではないということがさらに価値を高めている。
サトシは自らの理想を体現するため「自身が姿を消すこと」を最後のピースとして最初から持っていのではないかと思う。
分散型ネットワークの概念としては中心的な権力が存在してはいけない。権力は全ての参加者に等しく分散されていて、特権を持った人や組織など存在しないからだ。そしてサトシは最も適切なタイミングで最後のピースを置いた。それにより完全なる非中央集権のネットワークを完成させたのではないか。
サトシは自ら姿を消すことで人間から神、あるいは概念になったと言っていい。そしてこれからもミステリアスな存在であり続ける限りビットコインは神格化され続ける。
まさにGOD of エモい

⑧分裂(フォーク)がエモい

中央的な管理者のいないビットコインは、全体の意思決定を図る際に民主主義的な話し合いで決めるしかない。そのため意思決定にどうしても時間がかかる傾向にある。
これまで技術の改善であったり仕様上のある問題解決についてコミュニティの意見が対立し、しばしば分裂(フォーク)という、極めてざっくりいうとラーメン屋ののれん分けのようなことが何度か起きてきた。これに関しては様々な意見や懸念があるが、いずれにしてもビットコインが法定通貨のように中央の管理者を持たない民主主義的な通貨であるために起こることなのだ。
そして分裂できるという特性はこれまでの通貨ではありえなかった、これは画期的なことだ。
画期的ゆえ、これからも時価総額が上がり規模が大きくなっていくほど様々な問題や利害関係での対立が生まれるだろう。そのときコミュニティはどう舵を取りこれまでの分裂をどう活かしていくのか。誰もが手さぐりのままにこの前例のない人類史上最大の社会実験に参加している。言うまでもなくエモい。

⑨ビットコイン初期がエモい

世の中の多くのプロジェクトと同様にビットコインも初期段階ではいかに人を集めるかに苦戦していた。当初集まったのはサトシ・ナカモトの自由主義的かつ無政府主義的な思想がささったごく一部のプログラマーやハッカー、ネットオタク達だったという。彼らによってビットコインは育てられてきた。そんな「俺たちのビットコイン」的な内輪だけの平和なオタクマネーは、その匿名性に目を付けられることになり、闇サイトでドラッグを購入する際の決済手段として世に出回り始める。いわゆるこれはビットコインの黒歴史であるが、こうした用途があることにより価値が付加されていったことも事実である。やがてそれを察知した投機家や投資家に買われるようになりそれが新たな投資を呼び…これが繰り返されて今日のビットコインがある。
格差から世界の人々を開放するとか戦争を根絶するとか、壮大で高次な理想が託されている一方で、当初は闇取引や短期的な金儲けの目的に利用されることで参加者を集め、通貨としての影響力を身につけてきたところがある。そしてここにきてようやく本来のトラストレスな電子現金システムとしての目的を目指せるようになってきた。こういった部分も個人的には「泥より出でて泥に染まらず」的なエモさを感じる。
かつてのパーソナルコンピューターやインターネットの黎明期を知る人の中には今のビットコインが当時と同じだという人も多い。考えられない話であるが、インターネットもかつては今のビットコインのように賛否両論であったという。それが今では金融も情報も販売もコミュニケーションも、なにもかもがネット中心であり、ネットがない時代、パソコンが家にない時代の生活は想像がつかない。
ビットコインもそれらと同じように生活に根ざしたものになるのだろうか。こればかりはわからないが、世の中の仕組みを一変させるようなものはいわゆるアンダーグラウンドから生まれるらしい。ビットコインは今ちょうどアンダーグラウンドから一般的なものへ移行をしている段階であると言えよう。

まとめ

ここまでで8700文字ほど。我ながら話長すぎであるが、この8700文字でビットコインがどれほどエモいかについてはお分かりいただけたと思う。ビットコインを誰でもわかるように説明しようとするとき、きちんと正確に説明しようと思うと技術的な部分は避けられない。しかし普通の人からすると難解すぎるし、それでいて簡単に端折りすぎてもなんだかよくわからないものになるというジレンマがある。この記事では技術的な部分については極力最低限に留めながらも十分にビットコインの魅力が伝わるように書いたつもりだ。

「イノベーション」は一般的に「技術革新」という日本語に訳される。

しかしビットコインにおけるイノベーションとは単なる技術の話ではなく社会全体における革命であると思う。これから幕を開けるインターネット以来の大きな時代の黎明期に私たちは立ち会っている。

たとえビットコインというものが技術的に何がどう凄いのか、どうやってそれが世界を変えていくのかはわからなくても、世界が変わっていく様子は誰の目にも見えるものである。

いずれ、怪しい通貨だ詐欺だバブルだ投機だと批判している人の目にもはっきりと見える形で世界が変わっていくことだろう。

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