Payment Services Regulation 2018とは、欧州連合における支払サービスの提供者を規制するための枠組み法令である。
目次
概要

この規則は、支払サービス業界の競争環境を整備し、顧客保護と市場の透明性を高めることを目的として策定された。従来の支払指令(PSD1)に続く形で、デジタル決済やオープンバンキングの拡大に対応するため、サービスプロバイダーのライセンス要件と運営基準を明文化した。
役割と機能

- ライセンシング:支払サービス事業者は「Payment Institution」または「Electronic Money Institution」として登録し、資本・ガバナンス要件を満たす必要がある。
- 顧客保護:取引の透明性確保、紛争解決手続き、チャージバック対応等に関する義務が課される。
- オープンバンキング:APIを通じて第三者サービスと連携できるよう規制し、データ共有の安全性と標準化を促進する。
- リスク管理:AML/KYCの遵守と不正取引防止に関する監督体制が明示されている。
特徴

- 統合的規制枠組み:個別の金融商品やサービスではなく、支払手段全般を対象とした包括的アプローチ。
- 多層的ライセンス制度:事業規模・取扱い資金額に応じて異なる登録レベルが設けられ、競争の公平性を担保。
- デジタル優先:APIベースのサービス提供を前提とし、モバイル決済やeウォレットへの適用範囲が広い。
- 強化されたセキュリティ要件:トークナイゼーション・PCI DSSとの連携を促進し、データ漏えいや不正アクセスに対する防御策を標準化。
現在の位置づけ

Payment Services Regulation 2018は、欧州市場での支払サービス提供者が遵守すべき基本法として機能している。近年ではPSD3への移行やデジタル通貨・CBDC(中央銀行発行電子マネー)に関する議論が進む中でも、既存の規制枠組みは依然として重要である。金融テクノロジー企業は、API銀行・BaaS等を展開する際に本規則への適合性を検証し、顧客データ保護と取引安全性を確保している。
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