キャリー・ストラテジーとは、為替市場において金利差を利用して利益を得る取引戦略である。
目次
概要

金利差取引は、各国の金融政策が異なることに起因し、為替レートに金利スプレッドが反映されるという市場メカニズムを利用する。スワップポイントやフォワードポイントを介して、低金利通貨を借りて高金利通貨を買い、金利差を収益源とする手法として体系化された。
役割と機能

キャリー・ストラテジーは、投資家が金利差を資金調達コストと比較して収益化する手段として、ヘッジファンドや機関投資家に採用される。為替ヘッジを併用しながら、ポートフォリオのリターンを向上させるほか、資金調達コストの最適化やレバレッジ効果を狙う場面で活用される。
特徴

- 金利差重視:為替レート変動よりも金利差が主要な収益源である。
- スワップポイント依存:日々の金利差をスワップポイントで表現し、ポジションを継続的にロールオーバー。
- 通貨リスク:為替変動リスクは残るが、金利差が大きいほどヘッジの必要性が低減。
- 主要通貨・新興国通貨の組み合わせ:高金利新興国通貨を購入し、低金利主要通貨で調達するケースが多い。
- レバレッジ効果:少量の証拠金で大きなポジションを持つことが可能。
現在の位置づけ

近年、主要国の金利が低水準に留まる一方、新興国の金利は相対的に高い状態が続くため、キャリー・ストラテジーは依然として魅力的な投資手法である。中央銀行の金融政策変更や為替介入のリスクが高まる中、ポジション管理とリスク評価が重要視される。また、SDR(特別引出権)や国際的な資金調達手段の拡充により、キャリー取引の資金源が多様化している。

