減価償却残価

減価償却残価とは、固定資産の取得原価から累計減価償却額を差し引いた後に帳簿上に残る価値である。

目次

概要

概要(減価償却残価)の図解

減価償却残価は、固定資産の耐用年数が終了した時点で想定される売却価値(残存価値)を反映する概念である。取得原価と残価との差額を年々計上することで、資産の経済的使用期間にわたって費用配分を実現し、財務諸表における資産評価の妥当性を担保する。

役割と機能

役割と機能(減価償却残価)の図解

減価償却残価は、損益計算書上での減価償却費計算基礎となり、貸借対照表では帳簿価額(取得原価-累計減価償却)として表示される。税務上でも課税所得の計算に用いられ、投資評価指標(ROICやWACC)の算定時には資産の正味現在価値を反映させるため重要である。

特徴

特徴(減価償却残価)の図解

  • 帳簿と市場価値の区別:残価は会計上の見積もりであり、実際の売却価格とは必ずしも一致しない。
  • ゼロまたは正数:資産が完全に減価償却された場合残価はゼロとなる。負の残価は原則として認められない。
  • 計算方法の選択性:定額法、定率法等で残価を含む費用配分を行う際に基準値が変わる。

現在の位置づけ

現在の位置づけ(減価償却残価)の図解

IFRS と各国 GAAP では減価償却残価の設定方法や開示要件に若干差異があるが、いずれも資産評価の透明性向上を目的としている。近年の IFRS 16 などリース会計基準の改訂により、使用権資産とリース負債に対する残価設定が重要視されており、企業のキャッシュフロー計画や財務比率分析に大きな影響を与えている。

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